作品名:星宿海への道 作者:宮本 輝 刊行社: 幻冬舎文庫
文庫: 470 p ; サイズ(cm): 16
出版社: 幻冬舎 ; ISBN: 4344406915 ; (2005/08)
★★★★☆
宮本輝の作品を久々に読みました。
よりリアルな生活観を演出し、生と死の混合物である生活を苦と捉える中で、
必ず、救いを最後に描いてくれることが、この作者の魅力であるような気がします。
丁度、しまなみ海道の話題が出ていたので紹介してみました。
本格的な秋になる前に一度行ってみたいです。
作品名:キノの旅Ⅷ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
文庫: 225 p ; サイズ(cm): 15
出版社: メディアワークス ; ISBN: 4840228329 ; 8 巻 (2004/10)
★★★★★
8冊目です。今月出たばっかの最新巻です。
今日、何気に京都市内回ってて見つけました。
帰ってきて、1時間ばかしで読んでしまうぐらいはまりました。
個人的にツボだったのは「悪いことはできない国」かな。
相変わらず、切れ味抜群の作者です。
想いは正しく伝わらない
-I know what you're thinking.-
プロローグ 「渚にて 旅の始まりと終わり」―On the Beach.・b―
口絵 「道の国」―Go West!―
口絵 「悪いことはできない国」―Black box―
第一話 「歴史のある国」―Don't Look Back!―
第二話 「愛のある話」―Dinner Party―
第三話 「ラジオな国」―Entertainer―
第四話 「救われた国」―Confession―
エピローグ 「船の国」―On the Beach.・a―
作品名:スペース 作者:加納朋子
★★★★☆
単行本: 241 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 東京創元社 ; ISBN: 4488012981 ; (2004/05/31)
ってか前々からウェブ小説として販売されてたのは知っていたけれど
いつのまに単行本化してたんだ!?と、初め見つけたとき思いました。
価格がなんと1785円!!!
嘘っ!!ネット時代は420円だったよ?
というわけで、少しぼられた感があるものの、さっそく購入して読んだ
わけです。
駒子さんシリーズ第3弾って言ってもこれで通じるの約2名。
このネタも二回目。
というわけで、軽くB21のネタを使ったところで、ネタばれしない程度に
感想を言います。
ちょっぴりまとめた感があるのがひっかかりましたが、まあ、面白い・・かな。
この著者の著書に「いちばん初めにあった海」っていうのがあるんだけれど、
ストーリーの流れはまさにこの感じです。まあ10年ぶりの続編だけあって、
やっぱりまとめすぎた感じがします。でも、加納マジックは未だ健在?かな。
最後に、この本に興味を持ってくれた方は、
著書「ななつのこ」「魔法飛行」と続けて読むことをお薦めします。文庫化
してるんで、そっちはお安く手に入ります。と軽く宣伝したりして。
個人的に「魔法飛行」が一番お薦めだったりします。加納さん特有の
マジックが一番楽しめる本だと思うから。
作品名:High and dry (はつ恋) 作者:よしもとばなな
★★★☆☆
単行本: 187 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 文藝春秋 ; ISBN: 4163231609 ; (2004/07/23)
14歳の主人公、夕子が20代後半の絵の先生に恋するという物語。
内容はそれにつきます。
中学時代からこの人の作品は全部かかさず、読んでたので、今回も
買って読んでみましたが、あまりにも面白くありませんでした。
だって、全然リアルじゃないよ・・・。
というわけで、個人的にこういう系統の物語が嫌いってのもあり、あん
まり面白くありませんでした。おしまい
作品名:ゼロの焦点 作者:松本清張 刊行社:新潮文庫
★★★★☆
某旅行の時に寄った能登金剛を舞台とするベストセラー小説。
っていうかむしろこの小説で能登金剛は有名になった。
なんというか、推理小説という感じではない推理小説です。
金田一とかコナンみたいに推理パートと解決パートに分かれて
いるわけでもなく、そのままなんか解決していきます。
どちらかというと推理云々というより、その時代背景とかの方に
目がいくかも。
作品名:レインレイン・ボウ 作者:加納朋子 刊行社:集英社
★★★★☆
単行本: 275 p ; サイズ(cm): 182 x 128
ISBN: 4087746755 ; (2003/11)
陶子さんシリーズ第二弾。
っていってもこれで通じる人約2名。
えっと、前に紹介した「月曜日の水玉模様」
の続編です。っていっても趣向はだいぶ変わ
ってしまってますが。
大体、陶子さん自体あんまり出てこないし、
前のようなOL探偵物じゃなくて、どっちかと
いうと青春小説系です。
ってわけで陶子さんのコーデリアぶりも発揮
されません。結構さらさら読める感じで、
年末にはとうに読み終わってました。
これ以上はネタばれなんで追記で
<一番印象に残ったフレーズ>
「僕が知っている陶子さんだって、陶子さんの一部分だと思うし。
単色やツートンカラーの人間なんて、いやしませんよ。色んな色
が虹みたいに重なり合って、複雑な模様を作っているからこそ、
人間って面白いんじゃないですか」
(中略)
陽気にそう請け合われ、どうしてか、涙が出そうになった。
作品名:キノの旅Ⅶ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
★★★★★
7冊目です。今出てる最新巻です。
お奨めは「嘘つきたちの国」、「何かをするために」。
「森の中のお茶会の話」も面白いです。
生きていると 悲しい
生きていることは 悲しくない
-I am alive.-
プロローグ 「何かをするために・b」―life goes on.・b―
第一話 「迷惑な国」―Leave Only Footstep!―
第二話 「ある愛の国」―Stray King―
第三話 「川原にて」―Intermission―
第四話 「冬の話」―D―
第五話 「森の中のお茶会の話」―Thank you―
第六話 「嘘つき達の国」―Waiting For You―
エピローグ 「何かをするために・a」―life goes on.・a―
作品名:キノの旅Ⅵ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
★★★★★
6冊目です。あと1冊で全巻網羅。
お奨めは「彼女の旅」―Chances―・「祝福のつもり」かな。
「中立な話」「安全な国」も面白いです。
誓えないと誓います
誓わないと誓えます
誓えないと誓えます
―I don't trust me.―
口絵 「入れない国」―Reasonable―
「中立な話」―All Alone―
「戦車の話」―Life Goes On.―
プロローグ 「誓い・b」―a Kitchen Knife・b―
第一話 「彼女の旅」―Chances―
第二話 「彼女の旅」―Love and Bullets―
第三話 「花火の国」―Fire at Will!―
第四話 「長のいる国」―I Need You.―
第五話 「忘れない国」―Not Again―
第六話 「安全な国」―For His Safety―
第七話 「旅の途中」―Intermission―
第八話 「祝福のつもり」―How Much Do I Pay For?―
エピローグ 「誓い・a」―a Kitchen Knife・a
作品名:キノの旅Ⅴ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
★★★★☆
5冊目です。最近本を読む機会が無くて・・・。
お奨めは「予言の国」・「夕日の中で」かな。
美しいと思うから 美しいと思う
―Have I Ever Seen the Beautiful World?―
プロローグ 「夕日の中で・b」―Will・b―
第一話 「あの時のこと」――Blue Rose――
第二話 「人を殺すことができる国」――Jungle's Rule――
第三話 「店の話」―For Sale―
第四話 「英雄達の国」―No Hero―
第五話 「英雄達の国」―Seven Heroes―
第六話 「のどかな国」―Jog Trot―
第七話 「予言の国」―We NO the Future.―
第八話 「用心棒」―Stand-bys―
第九話 「塩の平原の話」―Family Business―
第十話 「病気の国」―For You―
エピローグ 「夕日の中で・a」―Will・a―
作品名:デッドエンドの想い出 作者:よしもとばなな 刊行社:文藝春秋
ISBN: 4163220100 価格: ¥1,143
★★★★★
出版社/著者からの内容紹介
人の心の中にはどれだけの宝が眠っているのだろうか――。時が流れても忘れ得ぬ、かけがえのない一瞬を鮮やかに描いた傑作短篇集。
まだ読んでませんので、感想などはあとで書きます。
土曜日にチケット屋さん巡りの果てに得たものが無かったので
打ちひしがれて難波に帰参して、流れるようにジュンク堂に行って、
ふらふらっとエスカレータに乗り込んだ時に広告を発見し、
急いで一階に戻って、気づけばレジにこの本持って並んでました。
なぜか、最初から帯が汚かったりしますが、まあ、旅に携帯して
軽く読みます。
旅から帰宅した後にでも感想を書きます。
(2003-09-07 02:47:11)
<感想>
けっこうぐっとくる話ばっかりです。そして、どす黒さ満開です。
著者曰く、この本に収録されている「デッドエンドの想い出」と
いう作品が自分で書いた作品の中で一番好きだそうです。
この小説を書けて良かったそうです。
個人的には「「おかあさーん!」」が好きかもしれません。
<はまったフレーズ>
きっとそれは私の心の中の宝物のようなものにおさめられ、
どういう設定で見たのか、どんな気持ちだったのかすっかり
忘れ去られても、私が死ぬときに幸福の象徴としてきっと
きらきらと私を迎えに来る輝かしい光景のひとつになるだろう、
と思った。
(「デッドエンドの想い出」より抜粋)
作品名:キノの旅Ⅳ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
★★★★★
え~っと4冊目です。個人的にここに結構好きな話があります。
旅はいいなぁ~ってこの本を読むと思います。
お奨めは「二人の国」「認めている国」。
“この場所を知らず 夢の地を目指し 夢の地に着いて この場所を知らず”
―Wherever I go, there I am.―
プロローグ 「紅い海の真ん中で・b」―Blooming Prairie・b―
第一話 「像のある国」―Angel?―
第二話 「×××××」-Solo-
第三話 「二人の国」―Even a Dog doesn't Eat―
第四話 「伝統」―Tricksters―
第五話 「仕事をしなくていい国」―Workable―
第六話 「分かれている国」―World Divided―
第七話 「ぶどう」―On Duty―
第八話 「認めている国」―A Vote―
第九話 「たかられた話」―Bloodsuckers―
第十話 「橋の国」―Their Line―
第十一話 「塔の国」―Free Lance―
エピローグ 「紅い海の真ん中で・a」―Blooming Prairie・a―
作品名:ハゴロモ 作者:よしもとばなな 刊行社:新潮社
★★★★☆
本人曰く「本当に久しぶりに書いた、全くの、青春小説ど
まんなか!の作品です。」らしいです。
青春小説=キッチン、TSUGUMI
ただ、キッチン、TSUGUMIは主人公は20前後。
ハゴロモの主人公は28。
だから、そのへんになんていうか、違いがあると自分では思っ
てます。テーマに。
作品名:キノの旅Ⅲ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
イラスト:黒星紅白
★★★★☆
えーっと、とうとう3冊目。ってか最近前に読んだ本を2回目3回目
読んでるんで、なんか、自分的には懐かしい本ばっかりになってるよ。
お奨めは「機械人形の話」。
知っているのか知らないのか知っているのか
――Where is the terminal?――
口絵 「愛と平和の国」―Power Play―
プロローグ 「雲の中で・b」―Blinder・b―
第一話 「城壁のない国」―Designated Area―
第二話 「説得力」―Persuader―
第三話 「同じ顔の国」―HACCP―
第四話 「機械人形の話」―One-way Mission―
第五話 「差別を許さない国」―True Blue Sky―
第六話 「終わってしまった話」―Ten Years After―
エピローグ 「雲の中で・a」―Blinder・a―
作品名:コッペリア 作者:加納朋子 刊行社:講談社
2003年7月7日刊行 定価:1600円
★★★☆☆
試験が終わって、即行でルネに走って
買いました。
んで、帰りの電車の中で読んでたらはまって
1時間前くらいに読み終わりました。
ちょっと早く読みすぎてしまった気もしないでも
ないけど、
なんていうか、パワーのある作品でした。
感じとしては、恒例(?)の文書表現のトリック
を本編に絡めながら、登場人物たちの心情を語って
行くという、ミステリー小説です。
形態としては一人称の語り調の至って代わり映え
がしない感じではあるのですが、「いちばん初め
にあった海」などで模索していた、色んな登場人物
の視点に切り替えるという方法を使用することで、
色々な視点、主観を描き、かつ、それによって、
トリックに引き込んでるところが、今回は見所ではな
いでしょうか?
っと勝手に思ってます。
あと、文章も素敵です。綺麗な文章が全てとはいかないけど
結構あって、そこらで、引っぱられる感じあります。
まあ、それが、僕がこの作家が好きである理由なんですけどね。
強引じゃないんだけど、いつの間にか作品に引っ張り込
まれてしまって、最後は余韻まで楽しませてくれるという
作風に伴って
どうでもいいことを最後に
携帯が行方不明になり、1時間家をうろうろと探しまわって
ました。本読んでから、延々と今まで。
しかも、ありえないところから出現するし・・・。
作品名:キノの旅 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
うーん。読む順番逆やな、普通。
二冊目読んでから、一冊目読んでんだから。
まあ、いいや。
感想は前と大体同じです。
文体が少しくどくて、そのへんがなんていうか
あんまり好きにはなれないけど、
クールなところが面白いと思います。
お奨めは「大人の国」。
<追記>
世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい。
―The world is not beautiful; therefore it is.―
プロローグ 「森の中で・b」―Lost in the Forest・b―
第一話 「人の痛みが分かる国」―I See You.―
第二話 「多数決の国」―Ourselfish―
第三話 「レールの上の三人の男」―On the Rails―
第四話 「コロシアム」―Avengers―
第五話 「大人の国」―Natural Rights―
第六話 「平和な国」―Mother's Love―
エピローグ 「森の中で・a」―Lost in the Forest・a―
★★★★★
作品名:「学び」の復権 ~模倣と習熟~ 作者:辻本雅史 刊行社:角川書店
教育って何だろう?って考えていたときに
出会った教授の本です。
実際この教授の授業も受けていました。
大学に入って、3番目に面白かった授業です。
俺の教育観というか、今まで思っていたことが
これだと素直に思いました。
面白い本です。
ぜひ教育に関して興味のある方は一読のしてみて
下さい。
作品名:キノの旅Ⅱ 作者:時雨沢恵一 刊行社:電撃文庫
文章は流石にティーンズ向けとして売り出してる
だけあって、くどい感がある。だから文章体は好き
にはなれないけど、お話がはっとさせられる部分が
多くて面白いかも。まあ、すっと読めるから試験中
の気分転換としては使えるかな~なんて思いながら
読んでます。
お奨めはこの中にある話では「優しい国」。まあ、
暇があれば、読んでみてください。
どうでもいいけど、今日の英語の試験、十五分で
終わったよ。受験者名簿書く前に既に完了してた。
こんな簡単な試験でいいんだろうか???
<追記>
何が正しいのか? 誰が正しいのか?
何か正しいのか? 誰か正しいのか?
――What is "right"?――
口絵 「狙撃兵の話」―Fatalism―
プロローグ 「砂漠の真ん中で・b」――Beginner's Luck・b――
第一話 「人を喰った話」――I Want to Live.――
第二話 「過保護」――Do You Need It?――
第三話 「魔法使いの国」――Potentials of Magic――
第四話 「自由報道の国」――Believers――
第五話 「絵の話」――Happiness――
第六話 「帰郷」――"She" is Waiting For You.――
第七話 「本の国」――Nothing Is Written!――
第八話 「優しい国」――Tomorrow Never Comes.――
エピローグ 「砂漠の真ん中で・a」――Beginner's Luck・a――
外伝 「続・絵の話」―Anonymous Pictures―
★★★★★
作品名:ガラスの麒麟 作者:加納朋子 刊行社:講談社
★★★★☆
加納作品、第2弾。っていうかまた読み返してるだけ。
神野先生のこの発言にどつぼに・・・。
「十代の頃、とても生きるのが辛かったわ。毎日が息苦しくて、生きているということ
に何の意味も見いだせなくて・・・・・・。今、思い出しても、あの頃は真っ白なんです。
どんな友達がいて、何を夢見て、何を楽しみにして、どんなことを考えて過ごしてい
たのか、まるで思い出せないの。まるで発泡スチロールみたいに、白くて軽いカサカ
サしていたんです、あの頃の私。だから・・・・・・だから私、いつ死んだっていいと思っ
てました。でももちろん、自分から死を選ぶなんていう気もなくて、ただ、道ばたを歩
いていて暴走車にはねられるとか、乗っている飛行機が落ちるとか、何か不治の病
にかかるとか・・・・・・そんなことばかり考えて、期待していたような気がします」
http://www.bh.wakwak.com/~aogiri/kanou/
作品名:月曜日の水玉模様 作者:加納朋子 刊行社:集英社
★★★★★
なんというか、はまってしまう作品。
読書がしたくて、読後の爽快感を得たい人におすすめ。
内容はOL陶子さんが日常に起きる謎を解明していくというもの。
なんていうか、めちゃめちゃカッコいいです。
「女には向かない職業」のコーデリア・グレイのようです。
とにかく、読んでみてください。
いつのまにか加納ワールドにはまりこんでると思いますよ。
本日、6月7日再読了。
<はまったフレーズ>
わからないと言えば……。
荻がわざわざテープの終わりで、とってつけたように持ち出した、教会の鐘の
音云々というセリフには、ひょっとして何か他意があるのだろうか?
しばらく考えてみたが、やはりよくわからなかった。
考えているうちに、町田に着いた。
陶子は軽く首を振り、ホームに飛び出した。
たぶん、と陶子は思うことにした。
それほどたいした意味はないのだろう。
http://www.bh.wakwak.com/~aogiri/kanou/