米大リーグは3日、各地で今季最終戦を行った。マリナーズのイチロー外野手はレンジャーズ戦に2安打を放って今季の安打数を「262」に伸ばし、打率3割7分2厘でア・リーグ首位打者に輝いた。本塁打は8、打点は60だった。 満員のスタンドから突然、「イチロー」コールがわき起こった。3点を追う八回無死、イチローが打席に入った時だ。これが今季最後の打席と察した地元ファンが、感謝の気持ちを込めてヒーローをたたえ始めたのだ。
イチローも期待に応えた。レンジャーズ2番手の左横手シャウスの変則投法に苦しみつつもファウルで粘り、カウント2―2からの7球目を中前へ。この試合2本目、今季262本目となる安打で最後を締めくくった。鳴りやまない「イチロー」コール。一塁上でヘルメットを掲げて歓呼に応えながら「この雰囲気を覚えておきたい」と胸が熱くなった。
この日も自在のバット操作を見せた。三回はレンジャーズ先発の朴賛浩の91マイル(146.4キロ)の外角速球に力負けせず、ジャストミートで中堅返し。八回は外角低めの直球にバットを投げ出すようにうまく合わせた。力と技の両面を披露した最終戦だった。
打率3割7分2厘は1950年以降、米大リーグで8位の高打率。渡米1年目だった01年以来となる首位打者獲得に「(タイトルを)取り戻した。いや、改めて奪い取った」と表現した。年間最多安打記録更新を狙い、ボール気味の球にもあえて手を出して打率を度外視してきたイチローの気持ちが表れている。
「明らかに前進している感覚がほしい」と進化を続けるイチロー。「自分で自分の首を絞めるとはこのこと。とても目標に出来ないし、簡単に届きたくない数字」と本人も戸惑う年間262安打の大記録を残し、メジャー4年目が終わった。
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イチローっていつからメディアに対してあんなに冷たくなったんだろう。ま、今回の一連の騒動を見ているとわからんでもない気がするけれど。