○川崎憲次郎(33)(ヤクルト→中日)
ヤクルトで98年に最多勝と沢村賞を獲得した中日の川崎憲次郎投手(33)が3日、現役引退を表明した。同日ナゴヤドームでの今季最終戦となったヤクルト戦に先発登板。一回を無失点に抑えた後に記者会見し「プロとして見せる球がなくなった。これ以上格好悪いところを見せられない」と理由を語った。
川崎は2日に落合監督から来季の戦力外通告を受け、引退を決断したことを明かした。16年間のプロ生活の思い出としてヤクルト時代の4回と今年の中日の優勝を挙げ、「野球人生に悔いはない。人に恵まれ、自分は本当に幸せ者でした」と目を真っ赤にして語った。
川崎は1989年に大分・津久見高からドラフト1位でヤクルト入団。鋭いシュートを武器に93年に日本シリーズで最高殊勲選手賞を受賞。98年には17勝を挙げて最多勝と沢村賞をダブル受賞するなどエースとして活躍した。通算成績は237試合に登板、88勝81敗2セーブ、防御率3.69。
00年オフにフリーエージェント(FA)で中日に移籍したが、右肩痛で昨季までの3年間は1度も1軍登板はなかった。落合監督が就任した今季は開幕戦を含む2試合に登板したが、どちらも打ち込まれた。
昨年は実績がないにもかかわらず、オールスターゲームのファン投票、先発投手部門で1位に。川崎は「他の選手やそのファンに申し訳ない」と出場を辞退するとともに、ファン投票のあり方にも一石を投じたことで話題となった。―――
とても残念です。中日に移籍以降見ること無かったけれど、いつかは復帰すると思ってただけに。
○八木裕(39)(阪神)
阪神の八木裕内野手(39)は4日、甲子園球場内の球団事務所で記者会見し、今季限りでの引退を発表した。今後は評論家として活動する予定で、引退試合は8日の巨人戦(甲子園)。同内野手は「自分なりに頑張ってきたし、18年もプレーさせてもらって感謝している。最後まで自分の思い通りの野球人生だった」と話した。
八木内野手は岡山・岡山東商高から三菱自工水島を経て、1987年にドラフト3位で阪神に入団。以来阪神一筋でプレーし、通算1367試合に出場、816安打、126本塁打、打率2割4分7厘の成績を残した。99年ごろから代打の切り札として起用されるようになり、勝負強い打撃で阪神ファンからは「代打の神様」と呼ばれた。
<戦力外通告>
○西山秀二(37) 現広島カープス
○町田康嗣郎(34) 現広島カープス
広島が西山秀二捕手(37)と町田康嗣郎外野手(34)に戦力外通告したことが3日分かった。球団は両選手の現役続行の意思を尊重し、トレードなどによる移籍の検討に入った。
西山は正捕手として長年活躍したが、今季は若手の台頭で出場機会が減っていた。町田は主に代打として活躍し、通算代打本塁打19本のセ・リーグ記録を持つ。阪神が八木に代わる右の代打の切り札として獲得の意思を示している。