現役引退を発表したJリーグ、神戸のFWパトリック・エムボマ(34)。元カメルーン代表で、“浪速の黒豹(ひょう)”と呼ばれ、日本でも人気が高かった選手だ。今月16日、クラブハウスで選手らに別れのあいさつをした後、その心境を語った。
細身のダンディーなスーツ姿で現れたエムボマ。「最後に一花咲かせたかったが、けがが重なりこのような決断になった。サッカーを通じてたくさんの幸せを感じてきたから、泣いてばかりはいられない。前を向いて笑顔でやっていきたい」と話した。
パリ・サンジェルマンからガ大阪に移籍したのが97年。驚異的なジャンプ力、目の覚めるようなダッシュに加え、手品のようなボールさばきでサッカーファンの度肝を抜き、ゴールを量産した。25得点を上げて得点王となったことは、エムボマ自身にとっても大きかったという。「選手として最も成長できたのが97年。ここで自信を得て羽ばたくことが出来た」と振り返る。その後、欧州クラブへ渡り、00年にはカメルーン代表の一員としてアフリカ選手権優勝。オーバーエイジ枠で参加したシドニー五輪でも金メダルを獲得するなど、キャリアの絶頂期を過ごした。
うどんが好物というなど、日本の生活にもなじんだ。「僕にとっての勝利は、日本でサッカーだけでなく多くのことを学び、多くの人と出会えたこと。引退はするが、大好きな日本に必ず戻ってきたい」と話した。
今後は代理人資格の取得を目指すとともに、カメルーン代表や選手のサポートをしていく。神戸のレオン監督からは「人生はこれから始まる」と激励されたという。「温かく送り出してもらえてうれしい。信頼して神戸に呼んでもらったのに、応えられなかったことが残念。これからスタートする新しい人生でも試練はあるだろうが、サッカー同様、成功に導いていければ」と語った。
21日のナビスコ杯大宮戦(神戸ウ)の試合後、引退セレモニーでファンに直接あいさつし、日本を去る
(毎日新聞)
今年は色々な世界のトップ選手が引退していきますね・・・。
寂しいなぁ。