5月18日
ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を開発し、違法コピーを容易にしたとして、
著作権法違反のほう助容疑で逮捕された東大助手金子勇容疑者(33)の拘置
理由開示法廷が18日、京都地裁(神田大助裁判官)で開かれ、金子容疑者
は「ウィニーを犯罪に使えと言った覚えはない。つくったり、配ったりしたことが犯罪と
みなされている」と述べた。
弁護側も「日本が誇るクリエイターを犯罪者に仕立て上げようとしている」と主張し、
釈放を求めた。
神田裁判官は「開発に至る経緯の全容が明らかになっておらず、罪証隠滅のおそ
れがある」と拘置理由を説明した。
弁護側はウィニーそのものの違法性について、裁判所の見解を求める求釈明書も
提出したが、神田裁判官は「本件はウィニーを利用した個別の著作権侵害事件」
と述べ、判断を示さなかった。
現在、著作権違法の幇助の罪で起訴されている金子勇氏、
この話題についてはネット上でいろんな情報が乱れ踊ってて
なんかすごいことになってるからあんまり発言したくないんだけれど、
見てると、やはり本人は著作権侵害を意図した上で作っているから
捕まったのもうなずけると思う。それに、逮捕されたってことだけ訊けば
Winnyは危険だって世間に知らしめることもできるし、また京都府警の
不祥事もドサクサにまみれてうやむやに出来るし、一石二鳥の方法
だと思う。まあそれにしても警察がこんなに急速に動くのは結構不思議
だけれど・・・。つい最近まではストーカーしてる奴に対して、事件が起こる
まで動けなかったのに。
法的に言えば、どうなのか微妙な路線で、だから、この逮捕は不当だ、
こんなことしているとソフトウェア開発の進歩を妨げると言われたりもする。
本人の発言を借りてこれば、「著作権に対する挑戦」。
しかし、その社会の枠組みの中でしのぎを削って生活を立てている人達
もいるわけで、だから、長い目で見れば、著作権の新しい形の模索かも
しれないけれど、現状から言えば飛躍しすぎだと思う。
教授の言葉を借りてって人の言葉を借りまくりだけれど。。。
「法的に合法だとしてもそれが道徳的に許されるものなのかどうかは別」
ということです。
と、公平な目で見るとそう思ったりもするわけだけれど、実際どうなんだろう。
でも、ここまでやるのはすごいよな〜って思ったり。ソフト自体はすごい代物やし。
まあここまでお付き合いしてくださったかたがたぜひ意見を書いていってもらえると
ありがたいです。
とりあえず、金子氏に歌をささげることにします。
いいかげんだと人は言うけれど
あなたのやり方だから いいのよ
やりたいことを つづけてゆけば
いつしか もしかしてそれ 時代を変えるかも
ジンセイ まだまだこれからさ 貧乏暇なしね
夢ひとつ 愛とふたつで 豊かにみせましょう
(BARGAINS『ジンセイ』)
時代を変える前に捕まってしまいましたが・・・。
(5月19日初稿)
ネットワークやデジタルコンテンツというものを
地盤として商売をしようとしているのなら、
それに即した形態に著作権というものを変えていくべきなのではないか、
という至極もっともな主張なんですけど、
あまりに先走ってしまったためか、
完璧にスケープゴートにされてしまった感が。
というか、メジャーにするためにサービスをしすぎてしまって
エログロや国家機密が飛び交う無法地帯になってしまっていたので
開発者を逮捕でもしないとこの流れを変えられなかったのだと思う。
ただ、著作権法における議論においては
「この逮捕は何の解決にもなっていない」ことは確か。
逆に、「適法行為をハズレる動作をする可能性があるソフトを規制したい時には開発者を逮捕だー逮捕だー」
という行動しか警察が起こせなかったのはそれ以外の道を見いだせなかったからに違いないわけで、
「もし匿名で開発されてたらどーするのつもりだった?」と考えると、
ウイルスのみたく開発者探しをするしかないわけで、
ウイルスの場合は悪意があって開発したのは明らかなのでそういう道理も通るけど
P2Pの場合は、(議論されているように、)ソフトそれ自体は無辜なものであるという主張もできたりして、、
とにかくややこしい。
Posted by: sbtr at 2004年05月20日 13:33うん。
ここからこれからのデジタルネットワークは発展していけばいいと思うな〜。